28 Saturday

ジュヴレ・シャンベルタンの猛者たち

ナポレオンが愛したワインということもあってブルゴーニュのなかでも有名な産地。男性的で力強い味わいや個性は一級以上に特に顕著に表れます。

大きく分けて北側の丘沿いの畑と南側の丘の畑と二種類あり
丘違いのこの似て非なる特徴を持つ二つのクリマは古くから続くクラシカルな作り手により、個性の違うスタンダードなジュヴレシャンベルタンに。

２００７年という繊細さと美しさを兼ね備えたヴィンテージから芽吹く最初の飲み頃はコンブ オー モワンヌは心地よい酸味と長く続く余韻、プティ シャペルは透明感あふれる果実味と繊細なタンニンを備えた優美なスタイル。

北側と南側の違いを飲み比べにてお楽しみ下さい

• 2007 Gevrey Chambertin Combe Aux Moines / R.Leclerc ジュヴレ シャンベルタン　コンブ　オー　モワヌ / ルネ・ルクレール
• 2007 Gevrey Chambertin　Petite Chapelle / B.Clair ジュヴレ　シャンベルタン　プティ　シャペル　/ ブルーノ・クレール

21 Saturday

知性と品格の白の貴公子「エルミタージュ・ブラン」

エルミタージュの歴史と伝統とともに生きるシャプティエ家.

彼らが造るこのトップキュヴェは2haと小さなこの畑で
歩くことも困難な程の非常に急な斜面。
氷河期からの古い川の土壌で極めて高い樹齢の古木をビオディナミ栽培によって造られたマルサンヌ１００％を使用.
生産量もわずかで非常に希少で贅沢なキュヴェ。

圧倒される程の凝縮した強さを持ったこの躍動感あるワインは
飲み手を陶酔境へと誘います。
是非ゆっくりとお楽しみください。

• 2009 Ermitage Blanc le Meal / M.Chapoutier エルミタージュ　ブラン　ル　メアル　/ ミシェル・シャプティエ

14 Saturday

ブス o rプス!？物議を醸したモノポール

ヴォルネイのトップ生産者ラ・プス・ドールが単独所有するわずか1.94ヘクタールの畑。
名前がよく似ているのは偶然の一致ではありません。

1967年までこの畑の名前はクロ・ド・ラ・プス・ドールでした。(プスは若芽とか新芽の意)。
りっぱな畑であるがゆえに畑名をドメーヌの名を決める際に選んだのですが、1967年にフランス政府は、ぶどう畑の名称をドメーヌ固有のものとして使用することはできないと決定しました。

この決定に対し怒ったオーナーは自らの名はそのままに、畑の方をブース・ドールと改名して、これを通してしまいました。
そうまでしてこの畑にこだわってできたワインは、豊かで濃密な味わいをもち、強く深いという素晴らしいもの。
これぞプスドールという味わいを是非、体感してください。

• 2006 Volnay Clos de la Busse D'Or / La Pousse D'Or ヴォルネイ　クロ　ド　ラ　ブスドール　/ ラ　プスドール

7 Saturday

「四人組」が切り開いたプリオラートの未来予想図

スペイン・プリオラートは12世紀頃から修道院たちによってブドウ造りが開拓されており、糖度が高いブドウが育てやすい産地であったものの、ブドウ畑が非常に急な場所にあったことや、バルクワイン用のブドウが育てられていたこともあり、就労者が激減、結果、衰退していきます。

そんななかアルバロ パラシオス氏はシャトー　ペトリュスやスタッグス　リープで修業した後、仲間と共に1989年にプリオラートにワイナリーを造りました。

彼らは荒廃していたプリオラートを高級ワイン産地として蘇らせ、プリオラートの「4人組」として世界に名を広めました.

フィンカ・ドフィはスペインを代表するブドウ品種であるｶﾞﾙﾅｯﾁｬを主体に超低収量で収穫し、新樽を駆使し、モダンなテイストに仕上げた現代的なモンスターワインです。
熟成によりしなやかになったフィンカ・ドフィの真髄をお楽しみください。

• 1996　Finca Dofi / Alvaro Palacios 　　　　フィンカ ドフィ / アルバロ パラシオス

31 Saturday

マジェンタ公のお膝元、一級畑の贅沢デギュスタシオン！

ルイ・ジャド社は1859年に創立した、ブルゴーニュでも有数のネゴシアン・エルヴールです。
ネゴシアンとしてブルゴーニュワインの取り引きにかかわる一方、総面積105ヘクタールのブドウ畑を所有する大ドメーヌでもあります。
ドメーヌはその所有形態に応じて、「ドメーヌ・エリティエ・ルイ・ジャド」「ドメーヌ・ルイ・ジャド」「ドメーヌ・ガジェ」「ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ」などに分かれ、それぞれのワインのボトルに明記されています。
「ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ」は長期契約のもと、ジャド社が独占的に醸造、販売している素晴らしいドメーヌです。
ピュリニー・モンラッシェ村を代表する一級畑であるシャン・カネの一部であるクロ・ド・ラ・ガレンヌと、こちらもシャサーニュ・モンラッシェ村を代表する一級畑のモルジョ内にある単独所有畑であるクロ・ド・ラ・シャペル。09と10という卓越したヴィンテージでバッカスの微笑を垣間見ませんか！？

• 2010 Puligny Montrachet 1er cru Clos de la Garenne 　　　　 ピュリニー・モンラッシェ　一級畑　クロ　ド　ラ　ガレンヌ　　　　
• 2009 Chassagne Montrachet 1er cru Morgeot Clos de la Chapelle 　　　シャサーニュ・モンラッシェ　一級畑　モルジョ　クロ　ド　ラ　シャペル
• Louis Jadot(Domaine Duc de Magenta) ルイ・ジャド（ドメーヌ・デュック・ド　マジェンタ）　　　　

24 Saturday

ジェラール・ポテル氏へのオマージュを忘れない、忘れたくない。

かつてロマネ・コンティのオーナーであったデュヴォー・ブロシェ家の所有地の一部が、前身の「ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール」でした。
1964年に投資家たちにより再構築され、その時に醸造長となったのがジェラール・ポテルという人物です。
やがて、ポテル氏が株式の半分を取得し、もう半分をオーストラリアの投資家たちが所有していましたが、1997年にポテルが急死したことにより、ドメーヌは売りに出されます。
これを購入したのが現オーナーのパトリック・ランダンジェです。
ランダンジェ氏はシャンボール・ミュジニーのモワンヌ・ユドロを買収し、コート・ド・ボーヌに留まらず、ニュイにも数々の畑を手に入れ、近年急速に力をつけています。
醸造設備も近代的になり、造りがかなりモダンになってきたことを感じるかたも多いのではないでしょうか。
９５年は派手さは無いものの、天才と言われたジェラール氏の亡くなる前の作品として今再び最注目を浴びています。
私たちはジェエラール氏へのオマージュを一生忘れないでしょう。

• 1995　Pommard 1er cru Les Jarollieres / La Pousse d'Or ポマール　一級畑　レ・ジャロリエール　/　ラ・プスドール

17 Saturday

ソーテルヌ　琥珀ドリーム

ボトリティス・シネレアというカビの一種である菌に侵され、水分が蒸発し、さらに貴腐香と
よばれる 独特の風味がつく、わずかに残った果汁から造られる貴腐ワインは黄金の滴と
呼ぶに相応しい。

世界中の貴腐ワインの頂点の産地の一つが、フランス、ボルドー地方のソーテルヌです。
スデュイローはその中において、第一級という、シャトーディケムに次ぐ格付け を与えられています。

ローストしたナッツ、もしくはペースト状のナッツ、バター、カラメル、マーマレード、 トロトロになるまで煮詰めたトロピカルフルーツなど幾重にも香りと味わいが織りなすハーモニーは
まさに至極の味わいです。

うっとりする程、官能的な味わいの旅に、いざいかん！！

• 1976　Chateau Suduiraut　 　　　　シャトー　スデュイロー

10 Saturday

ナパヴァレー　シャルドネ五神の一人　その名も「ジョン・コングスガード」

1996年創業。
カリフォルニア・シャルドネ5神と言えば、マーカッシン、キスラー、ピーター・マイケル、
オーベールそしてコングスガードです。
オーナー・ジョン・コングスガードの造るワインは、満足の行くクオリティーでなければ年により生産量が極端に変わります。
こちらのナパヴァレー・シャルドネはナパヴァレーを代表する二つのからの買葡萄で造られている コングスガードの創業時から造り続けている代表作です。(ハイドヴィンヤード・ハドソンヴィンヤード）

メーリング・リストとアメリカ国内のレストラン需要、そして僅かにリリースされる海外向けから、 日本に入荷してもすぐ完売してしまう貴重なワインです。

コングスガードと言えば、トップキュヴェの「ザ・ジャッジ」が代名詞ですが、偉大な生産者の手にかかればスタンダードレベル ですら並みの生産者が太刀打ちできないレベルのワインになるという好例を体験してください。

• 2009　Kongsgaard NapaValley Chardonnay 　　　　コングスガード　ナパ・ヴァレー　シャルドネ

3 Saturday

ローマ法王の築きあげた「新しい城」

南フランス、ローヌ地方の中でも一番の知名度を誇るアペラシオン「シャトーヌフ・デュ・
パプ」。

14世紀、フランス王との権力争いの末、ローマ教皇が敗れ、法王庁がアヴィニョンに移設されていた際に作られた 「教皇の新しい城」という意味のこの地は、やがてワイン造りに喜びを見出した教皇によって南フランス随一のワインの産地となりました。

そのシャトーヌフ・デュ・パプの中でも、特に良いワインを造り出すとされる最高の畑が「クロ・デ・パプ（教皇の区画）」。
この畑でワイン造りを続けるドメーヌが、ポール・ヴァンサン・アヴリル氏によって運営されている「クロ・デ・パプ」です。

名門の生み出す熟成された至極の滴をお楽しみください。

• 1998　ChateauNeuf du Pape / Clos des Papes シャトーヌフ　デュ　パプ/ クロ　デュ　パプ