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2023年新春 ベートーヴェンに包まれて
ベートーヴェンは1770年12月にこの世に生を受け、1827年3月26日に音楽の都ウィーンでその生涯を閉じました。創作活動の絶頂期に差し掛かった20代後半に聴覚の衰えが始まり次第に耳が聞こえなくなるという、音楽家にとって最も残酷な運命に苛まれながらも、自ら創造する音楽を通じて人間的な高みを目指し続けたベートーヴェン。彼は音楽によって全人類に幸福をもたらすという壮大な望みを抱いていました。そんなベートーヴェンの音楽に包まれるために今回選んだプログラムは、古今のチェロソナタの最高傑作とも言えるピアノとチェロのためのソナタ、イ長調・作品69を中心にしたものです。
この曲は有名なシンフォニー第5番『運命』と並行して作曲されたもので、聴くものの心に訴えかける優しさと美しさ、同時に深淵さと力強さを備えた正にベートーヴェンの愛に満ちたものです。この優れたソナタを演奏するのは、ショパンとラフマニノフのチェロソナタで最高の演奏を聴かせてくれた、シノワが誇るチェロの花崎さんとピアノの亜美さんの最強のデュオです。お二人の演奏は深い洞察と優れた音楽性に支えられたもので、今回のベートーヴェンも想像しただけでワクワクしてしまします。
それ以外の曲は亜美さんのピアノソロで、普段ほとんど演奏されることのない弱冠13歳のベートーヴェン作曲したピアノソナタ、ニ短調より第1楽章。既に後年の『悲壮ソナタ』や『熱情ソナタ』へ通じるベートーヴェンらしさに満ちたものです。それからピアノソナタをもう一曲。こちらは彼が愛情と友情を込めて伯爵令嬢テレーゼ・フォン・ブルンシュヴィックに捧げたもので、ベートーヴェンにしては珍しく優雅な楽想に満ちたものです。それから有名な『運命』シンフォニーより第2楽章。こちらはベートーヴェンの孫弟子に当たるピアノの天才、フランツ・リストがピアノソロに編曲したもので、ゆったりとした広がりを持つアンダンテ。普段聞き慣れた交響曲をピアノ1台で聴くのも一興です。最後にベートーヴェンのピアノ曲の代名詞とも言える『エリーゼのために』。小品ながらパッショネットで感動的なこの曲で今回のプログラムを締めくくりたいと思います。
以上オールベートーヴェンの今回のプログラム、どうか彼の至高の音楽に包まれて特別な午後のひと時をここシノワのサロンでお過ごしください。スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ちしております。
音楽オーガナイザー Itaru HABA
●会場/シノワ渋谷店
●日時/2023年1月29日(日曜日)12:00~15:30
●開場/11:30/コンサート 12:00~13:00
●料理/コース料理、シャンパーニュ、ワイン2種付き
●定員/40名様限定
●金額/22,800円(ワイン、食事代、消費税・サービス料込み)
artist
チェロ
花崎 薫 Kaoru Hanazaki
東京藝術大学、ベルリン芸術大学卒業。長年にわたり、新日本フィルハーモニー交響楽団の首席奏者を務める。1989年にルデーディ弦楽四重奏団を結成する。東京シンフォニエッタのメンバーとして、2011年にはサントリー芸術財団より佐治敬三賞を受賞。現在、愛知県立芸術大学音楽学部教授、東京藝術大学非常勤講師、大阪フィルハーモニー交響楽団客演首席奏者。2013年、ベートーヴェン、チェロとピアノのための全作品のCDをリリース。
artist
ピアノ
藤原亜美 Ami Fujiwara
札幌市出身。東京芸術大学附属高校を経て、1996年東京芸術大学、並びにパリ国立高等音楽院を審査員満場一致の1等賞で卒業。1998年フランスで行われた第3回オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクールにて第1位受賞。在仏中、各地での演奏の他、国営放送ラジオ・フランスの音楽番組にソロ・伴奏にて出演するなど活発に演奏活動を行う。現在東京を拠点に各地でピアノソロ、室内楽、CD録音において活動中。多くの日本初演に携わる。第49回、第51回レコードアカデミー賞受賞。東京シンフォニエッタのメンバー。東京音楽大学、日本大学藝術学部講師。
program プログラム
<第1部>
1. 『選帝侯ソナタ第2番』 ヘ短調 WoO 47 より第1楽章
ラルゲット・マエストーゾ アレグロ・アッサイ
2. ピアノとチェロのためのソナタ第3番 イ長調作品 69
第1楽章:アレグロ、マ・ノントロッポ
第2楽章:スケルツォ アレグロ・モルト トリオ
第3楽章:アダージョ カンタービレ
<第2部>
1. 交響曲第5番『運命』ハ短調 作品67 より第2楽章
アンダンテ・コン モルト
(フランツ・リストによるピアノ独奏版)
2. ピアノソナタ第24番『テレーゼ』嬰ヘ短調 作品78
第1楽章:アレグロ・カンタービレ アレグロ・マ・ノントロッポ
第2楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ
3. ピアノのためのバガテル『エリーゼのために』イ短調WoO 59
全曲 Ludwig van Beethoven(1770-1827) 作曲