regular tasting レアものから年代物まで、様々なワインを・・・

レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。 お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは 17:30 に抜栓します。

10 October 2022
9 Sunday

〜ボーヌの優美なる熟成〜

【熟成は楽し!】

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥39,800 消費税・サービス料別

1990 Pommard Grand Epenots(F.Gaunoux)
1990 ポマール・グラン・ゼプノ(フランソワ・ゴヌー)
1990 Pommard Grand Clos des Epenots(de Courcel)
1990 ポマール・グラン・クロ・デ・ゼプノ(ド・クールセル)
1986 Beaune Clos des Mouches(J.Drouhin)
1986 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ(ジョセフ・ドルーアン)
1982 Chassagne Montrachet Clos de la Boudriotte(Ramonet)
1982 シャサーニュ・モンラッシェ・クロ・ド・ラ・ブードリオット(ラモネ)
1982 Volnay Clos de la Bousse d'Or(La Pousse d'Or)
1982 ヴォルネイ・クロ・ド・ラ・ブス・ドール(ラ・プース・ドール)
1976 Pommard Les Jarollieres Vieilles Vignes (H.Boillot)
1976 ポマール・レ・ジャロリエール・ヴィエーユ・ヴィーニュ(アンリ・ボワイヨ)
1973 Corton Marechauds Vieilles Vignes (D.Noudin)
1973 コルトン・マレショード・ヴィエーユ・ヴィーニュ(デュデ・ノーダン)
1969 Volnay Santnots Cuvee Gauvan Maison de Moucheron(Hospice de Beaune)
1969 ヴォルネイ・サントノ・キュヴェ・ゴーヴァン・メゾン・ド・ムーシェロン(オスピス・ド・ボーヌ)

今回は「熟成は楽し!」と題して、コート・ド・ボーヌの最良生産者の完全に熟成したワイン8銘柄をお届けします。ボーヌのワインは大らかで豊かで牧歌的、そして優美でしなやかで親しみやすく懐が深いので、素直に美味しいと感じる楽しさがあります。どうぞボーヌの綺羅星生産者による、熟成による饗宴をお楽しみください。


スタートはポマール最上畑「グラン・ゼプノ」の2生産者が造るグレート・ヴィンテージ1990年物。ゴヌー家は16世紀から続く名家で、有名なミシェルとは兄弟です。造りは伝統的なスタイルで、熟成に時間がかかるタイプですが、30年が経過し華麗に開花しました。対するド・クールセルはポマール最大級のドメーヌで、代々女系家族の生産者。出来るワインはポマールらしくスケールの大きさとエレガントさを併せ持ちます。
続いて1986年のドルーアンの看板「クロ・デ・ムーシュ」は、100年前にドメーヌが最初に所有したボーヌ最良の畑で、一族のルーツを示します。白が有名ですが、赤も負けず劣らず素晴らしいワインで、このドメーヌ特有の知的でデリケートな性格が色濃く表れています。
そして白ワインの最高峰に君臨するラモネから、素晴らしい赤ワインの登場です。白ワインの優良生産者は赤ワインも上手という法則通り(逆はなし)、ラモネの「クロ・ド・ラ・ブードリオット」は常に素晴らしいワインを産んでいます。畑の上部は白、下部で赤を生産し、ザラリとした粗く冷たいワインが多いこの村の赤ワインの中で、果実味と酸味、ミネラルが完全に調和し、透明感の際立った美しいワインを、唯一ラモネのみが生み出しています。
ラ・プス・ドールのモノポール「クロ・ド・ラ・ブス・ドール」は、1272年の文献にも登場するブルゴーニュで最も由緒ある畑の一つで、以前はフランス国王やブルゴーニュ公も所有していた銘醸畑。フランス革命後にロマネ・コンティの所有者、デュヴォ・ブロシェの手に渡り、その事を大変誇りにしていたとの史実もあります。この畑からはヴォルネイ最上のしなやかで品格のあるワインが生まれます。ラモネとの1982年の競演もお楽しみに。
そして1976年ポマール「レ・ジャロリエール」は、現当主アンリの祖父の代のもの。この畑はリュジアン・バとヴォルネイ・フルミエの上部の間に位置し、素晴らしいテロワールです。出来るワインは骨格のしっかりした豊潤タイプで、夏の暑い1976年のタンニンのバックボーンに支えられ、まだまだ若さを保っています。そして本日唯一のグランクリュはドゥデ・ノーダンのコルトン「レ・マレショード」1973年。この造り手は完璧な状態の古酒で知られ、その理想的な地下セラーにはオールドヴィンテージワインが大量に眠っているとのこと。
ラストを飾るのは、オスピス・ド・ボーヌのヴォルネイ「サントノ」です。1443年に当時のブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ロランとその妻のギゴーヌ・ド・サランが建てたオテル・デュー(神の家)が後にオスピス・ド・ボーヌという、無料で医療を施す慈善病院になります。その財政をまかなうため、王侯貴族から畑が寄進され、ワインを販売することで運営されていました。1859年からはオークションでの競売制となっています。このワインは1804年にベルナール・ゴーヴァンが寄進した1.4haの畑からできていて、そのサントノの畑はムルソー村に位置しながら、ヴォルネイ呼称の最高評価の畑で、とても繊細で優美に熟成します。1969年はマイケル・ブロードベントも5星を付けた最上年。特別に優雅な余韻をたっぷりとご堪能ください。

今回も、今後出会えないワインばかりの特別なアイテムが目白押しの、特別な一日。そしてなんと言ってもブルゴーニュワインが最も美味しく感じる秋の深まる季節です。どうぞお見逃しなく!スタッフ一同、ご予約をお待ちしております。

9 September 2022
23 Friday

〜マルゴーの時代がやって来た〜

華麗なるマルゴー・レボリューション

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥48,800 消費税・サービス料別

2000 Pavillon Rouges de Ch.Margaux (Margaux)
2000 パヴィヨン・ルージュ・ド・シャトー・マルゴー(マルゴー)
2000 Chateau du Tertre (Margaux)
2000 シャトー・デュ・テルトル(マルゴー)
2000 Chateau Priure (Margaux)
2000 シャトー・プリューレ・リシーヌ(マルゴー)
2000 Chateau d'Issan (Margaux)
2000 シャトー・ディッサン(マルゴー)
2000 Chateau Lascombes (Margaux)
2000 シャトー・ラスコンブ (マルゴー)
2000 Chateau Rauzan Segla (Margaux)
2000 シャトー・ローザン・セグラ(マルゴー)
2000 Chateau Palmer (Margaux)
2000 シャトー・パルメ(マルゴー)
2000 Chateau Margaux (Margaux)
2000 シャトー・マルゴー (マルゴー)

23日は「華麗なるマルゴー・レボリューション」と題して、近年そのクオリティが一気に上昇したマルゴー村の7シャトーにフォーカスし、最も偉大な2000年ヴィンテージで検証します。進化し続けるマルゴー村ワインの新時代を開く、その序章たる2000年をお楽しみいただきます。

まずは、この村のみならずボルドーの象徴シャトー・マルゴーが造る「パヴィヨン・ルージュ」からスタートします。このセカンドワインは1908年と言う早い時期に生まれ、若木を使用し、メルロ比率が高く、樽熟成期間と新樽率の違いが本家マルゴーと異なるところです。とは言えボルドー全体を見回しても最高の立地に位置し、できるワインは繊細で華やか、いわゆる一般的なイメージの女性的なマルゴー像を最も体現しています。

続く「デュ・テルトル」は1995年にオーナーが変わり、1999年に醸造所を新築しています。テルトル=高台の名前通り、マルゴー村の最高地点に位置し、テロワールは砂利と砂の軽い土壌でメルロ比率が1/3と高いゆえ、マルゴーらしいしなやかさが特徴です。

「プリューレ・リシーヌ」は1999年にオーナーが変わり、コンサルタントにステファン・ドルノンクールを据えたことにより、衝撃的にその姿を変貌しました。以前の輪郭が緩く濁った味わいが一変し、密度が高く、カベルネの凝縮感にメルロの肉付きも加わり、エキス分豊かな魅力的なスタイルを身につけました。

「ディッサン」はハプスブルグ帝国最後の皇帝フランツ・ヨーゼフが最も好んだワインで、1993年末にオーナーが代わったことにより、長く暗い不遇の時代から抜け出し、本来の力強く豊かでかつ優雅な、貴族的なスタイルに戻りました。

「ラスコンブ」は旧オーナーの最終年でありながら、過去30年で最良のワインが造られました。現在のミッシェル・ロランスタイルになる直前の、品格のあるエレガントなスタイルのワインです。カベルネとメルロが約半々のセパージュです。

「ローザン・セグラ」は、1855年の格付けでは2級筆頭のムートンに次ぐ序列で、テロワールは文句なく素晴らしいのは自明の理。長い没落の時代を過ごし、1994年にシャネルのオーナーがこのシャトーを購入したのち、ついに生き返りました。最も問題であった排水工事が2000年に完了し、畑の状態が改善され、ワインの半分以上をセカンド以下に格下げしたことにより、その地位に相応しい品質に到達しました。

「パルメ」はシャトー・マルゴーと人気、実力を二分し、最も愛されているシャトーです。万人に好まれるその魅力的なスタイルは、豊満で肉感的かつシルキー、このワインに抗う人は皆無ではないかと思われるほど。2010年代にはヴィオディナミに完全移行し現在も進化中です。カベルネとメルロが半々のスタイルで、シャトー・マルゴーとは真逆のセクシーなタイプです。

そして本日のトリはもちろん「マルゴー」です。そのスタイルは最も気品がありエレガントで、芯の強さと内面の美しさを兼ね備えたもの。そのマルゴーにも1961年を境に没落の時代が到来しました。それは1977年にメンツェロプーロス家がこのシャトーを買い取り、ポール・ポンタリエを支配人に据えるまでの期間です。その後完全復活したマルゴーは、石灰粘土質の最良のテロワールに、他に類を見ない90%のカベルネ・ソーヴィニヨンの配合で、このシャトーの品格あるスタイルを生み出しています。2000年はボルドーの全シャトーの中でベスト1と言っても過言ではない、空前の出来栄え。マルゴーの魅力の全てを有し、ノーブルさとインテリジェンスをも体現しているボルドーワインの一つの到達点!
ぜひご賞味ください。スタッフ一同お待ち申し上げます。

9 September 2022
18 Sunday

〜一流ドメーヌだからこそ味わえる味わいの多様性〜

オフ・ヴィンテージの楽しみ方

コース料理無し
定員13名様
7 glass set 55cc
¥58,800 消費税・サービス料別

1994 Corton Bressandes (P.F.Merode)
1994 コルトン・ブレッサンド(プランス・フローラン・ド・メロード)
1992 Chambolle Musigny Les Fuees (J.F.Mugnier)
1992 シャンボール・ミュジニー・レ・フュエ(ジャック・フレデリック・ミュニレ)
1991 Clos de la Roche (Lecheneau)
1991 クロ・ド・ラ・ロシュ(レシュノー)
1984 Gevrey Chambertin Combe Aux Moines(P.Leclerc)
1984 ジュブレ・シャンベルタン・コンブ・オー・モワンヌ(フィリップ・ルクレール)
1981 Beaune Grave Vigne de l'Enfant Jese (Bouchard Pere et Fils)
1981 ボーヌ・グレーブ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ(ブシャール・ペール・エ・フィス)
1977 More Saint Denis Clos de la Bussierer (G.Roumier)
1977 モレ・サン・ドニ・クロ・ド・ラ・ブシェール(ジョルジュ・ルーミエ)
1977 Clos de Vouget (J.Gros)
1977 クロ・ド・ヴージョ(ジャン・グロ)

18日は「オフ・ヴィンテージの楽しみ方」と題して、普段絶対手を出さないヴィンテージながら、生産者が苦労して造った興味深いワインを集めました。特殊な気候の年にこそ生産者の力量が最もはっきり出ると言われているように、一流生産者だからこそ味わえる、その味わいの多様性が感じられます。さらに熟成のピークの味わいも加味され、オフ・ヴィンテージ=敬遠ではない、ワインの奥深さを感じられる一日です。

スタートは「プランス・フローラン・ド・メロード」のコルトン・ブレッサンドから。現在この畑はDRCに貸し出されている事からも分かる様に、この村最良のグランクリュです。DRCのコルトンと違うところは、おおらかで柔らかく、旨味が強いところ。1994年は9月10日からの大雨に祟られたヴィンテージですが、その長所はいかんなく発揮されています。

続いてシャンボール村でルーミエとヴォギュエに肩を並べる生産者「ジャック・フレデリック・ミュニエ」のシャンボール・ミュジニー・レ・フュエです。この畑はボンヌ・マールに隣接し、力強いタイプの味わいですが、1985年に跡を継いだミュニエの手にかかれば優雅で品格のある美しさを兼ね備えます。1992年は6月初旬と収穫前の雨に祟られた難しい年ですが、できたワインはこの上なく素晴らしい出来。

「レシュノー」はニュイ・サン・ジョルジュにあり1986年創業の比較的新しいドメーヌで、所有する唯一のグランクリュ、クロ・ド・ラ・ロシュは僅か0.08haの極小の畑です。パーカーが100点をつけた事により入手困難になり、レア物と言ってよいでしょう。1991年は4月の遅霜で収穫量が激減しましたが、その分ピュアさを獲得した、実は注目に値する隠れた優良ヴィンテージ。

そして誰もが知る不作年、1984年の「フィリップ・ルクレール」のジュブレ・シャンベルタン・コンブ・オー・モワンヌは、“修道僧の谷”の名の通りベネディクト派の修道僧が開墾した畑です。東向き急斜面で採石場もあり、修道僧が目を付けるはずです。フィリップ・ルクレールのワインは、アメリカ市場で人気を博し、遅い収穫で高い発酵温度、抽出が強く樽熟成が長いという、当時流行りの強烈なスタイル。現在はピュアな方向へ移行していますが、この時代ならではの味わいを感じられます。

続いて1731年創業の大手ネゴシアン「ブシャール・ペール・エ・フィス」が単独所有する虎の子、ボーヌ・グレーブ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ。この村最上の畑グレーブの中心に位置し、“幼子イエスの畑”の名前を有し、優美なワインが造られています。大手ネゴスのワインはブルゴーニュファンならスルーするのが当たり前、ですがこの機会にいま一度大物ネゴシアンの力量を再確認してみてください。1981年も9月の雨に祟られたヴィンテージでした。

そして本日のトリは2本の1977年もの、これで締めくくります。この年は相当酷い年で、誰もが避けて通るまさに鬼門のヴィンテージ。通年冷涼で、弱々しく水っぽいと言われていますが、本日ご用意した2つのドメーヌは見事にその認識を打ち破ります。
「ジョルジュ・ルーミエ」は先代のジャン=マリ時代の作。若いうちの荒々しいテクスチャーが、時間と共の妖艶さを身につけて、なんとも言えない色気のあるワインに成長しました。
そして伝説のドメーヌ「ジャン・グロ」は最盛期の作。クロ・ド・ヴージョは造り手を選ばないといけない、などと言われますが、選ぶ生産者が最上で畑も上部の最高の立地ならオフ・ヴィンテージでも間違いなし。生産数も少なくこれもレアなワインと言えるでしょう。45年の時を経て、その輝きを増しています。

今後出会えないワインばかりの特別なアイテムが目白押しの、特別な一日。秋の夜長を熟成したブルゴーニュと共にお過ごしください。スタッフ一同、ご予約をお待ちしております。

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  • お1人様より承っております。
  • キャンセルは、開催日の3日前までにお願いいたします。
  • 当日、ワインのコンディションよっては同等クラスのものと交換させていただく場合もございます。予めご了承ください。
  • ワインは 17:30 に抜栓します。
  • 表示金額は税込表記になっております。
    10%のサービス料を頂戴いたします。
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