レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。
お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは
17:30
に抜栓します。
ボルドー右岸のガレージワイン
定員13名様
2009 Le Dome(Saint-Emilion)
2009 ル・ドーム(サン・テ・ミリオン)
2001 Chateau La Gomerie(Saint-Emilion)
2001 シャトー・ラ・ゴムリー(サン・テミリオン)
2000 Chateau Peby Faugeres(Saint-Emilion)
2000 シャトー・ペビ・フォジェール(サン・テミリオン)
1998 Chateau de Valandraud(Saint-Emilion)
1998 シャトー・ド・ヴァランドロー(サン・テミリオン)
1996 La Mondotte(Saint-Emilion)
1996 ラ・モンドット(サン・テミリオン)
1990 Chateau Clinet(Pomerol)
1990 シャトー・クリネ(ポムロール)
1988 Chateau La Fleur de Gay(Pomerol)
シャトー・ラ・フルール・ド・ゲ(ポムロール)
2月後半のワイン会は、「ボルドー右岸のガレージワイン」と題して、生産量12,000本以下のワイナリーにフォーカスしたワイン会です。ガレージワイン=醸造設備も整っていないガレージで造られているワインから、Vin de Garageと呼ばれたのが始まりです。1991年にヴァランドローがリリースされて、この名前が定着しました。少量生産のため高品質、かつ高評価で手に入りにくく、その希少性からビジネス的にも大成功しシンデレラ・ストーリーが出来上がりました。それはカリフォルニアのカルトワインにも通じます。ちなみに右岸を代表するペトリュスは3万本、シュヴァル・ブランは8万本の生産量です。
スタートは2009年ル・ドームから。シュヴァル・ブランを超えるワインを造るという明確な目標のため、セパージュはカベルネフラン75%、メルロ25%という構成です。1996年がファーストヴィンテージで、年間6000〜8000本程。2009年はPP99という高評価で、しなやかでエレガントなスタイルです。続くラ・ゴムリーはボーセジュール・ベコがオーナーの、メルロ100%、年産9000本の贅沢なキュヴェ。1995年が初リリースです。そしてグレートヴィンテージ2000年ペビ・フォジェールは、シャトー・フォジェールの南向きの小区画から造られるミクロキュヴェで1998年に初リリース。メルロ100%、新樽100%、ミッシェル・ロランがコンサルタントの濃密で豊満な味わい。
続いて元祖シンデレラワインの1998ヴァランドローです。お金のないジャン・リュック・テヌヴァンが、1991年に自宅の隣のガレージで、手作業で1280本のワインを造り、その途方もなく凝縮して豊かなヴァランドロー・スタイルが完成しました。現在はプルミエ・グランクリュ・クラッセBに昇格し、その過程はまさにシンデレラストーリー。95年以降畑を買い足し上品でフィネスのある方向へ徐々に移行しています。1998年は右岸の最上年。ラ・モンドットは突如1996年に彗星の如く現れた夢のワインです。所有者はステファン・フォン・ナイペルグ伯爵、そしてこの年から天才醸造家ステファン・ドルノンクールがワイン造りを担当しました。何の前触れもなくいきなり超大作が生まれたので、その高密度の凝縮感、極上クラスのシルキーな触感、驚異的なエキス分、そしてフィネスに溢れたスタイルに世界中が驚きました。「プラトー」と呼ばれる最高のテロワールに位置し、年産10000万本、メルロ85%、カベルネ・フラン15%の構成です。96年はミネラリーで硬質、輪郭のはっきりした知的なヴィンテージ。
そして、ポムロールからシャトー・クリネ1990年。1989年にPP100を出し、センセーショナルな成功を収めた次のヴィンテージで、その出来はほぼ遜色のないレヴェルといえます。テロワールもペトリュスやラフルールに近く、最高の条件が揃っています。サン・テミリオンとは違うポムロールの大地からくる豊潤さは、ほとんど退廃的と呼べるもの。最後はクリネの隣人、ラ・クロワ・ド・ゲの最上キュヴェであり、ペトリュスの隣のわずかな古木の区画から造られるラ・フルール・ド・ゲです。メルロ100%で造られたこの豪華なスタイルのワインは、年産六千本程度で、その有無を言わせぬ美味しさにはポムロールの魅力が凝縮しています。
メルロのもつ多様性と美味しさを改めて感じさせてくれるラインナップ。ぜひ皆様のご予約をスタッフ一同お待ちしております。
~ブルゴーニュの煌めく真珠~
華麗なるグロファミリー
定員13名様
2008 Echezeaux Les Loachausses(A.Gros)
2008 エシェゾー・レ・ロアショス(アンヌ・グロ)
2006 Clos Vougeot Grand Maupertuis(M.Gros)
2006 クロ・ヴージョ・グラン・モーペルテュイ(ミシェル・グロ)
1993 Vosne Romanee Clos des Reas
1993 ヴォーヌ・ロマネ・クロ・デ・レア(ジャン・グロ)
2013 Richebourg(Anne-Francoise Gros)
2013 リシュブール(アンヌ=フランソワーズ・グロ)
2010 Richebourg(Gros Frere et Soeur)
2010 リシュブール(グロ・フレール・エ・スール)
2004 Richebourg(A.Gros)
2004 リシュブール(アンヌ・グロ)
1989 Richebourg(J.Gros)
1989 リシュブール(ジャン・グロ)
2月のワイン会は、「華麗なるグロファミリー」と題して、ヴォーヌ・ロマネ村の名門一族の珠玉のワイン群を味わっていただきます。ブルゴーニュは遺産相続により畑の細分化が進み、一つの畑に多くの生産者がひしめき合い、さらに同じ苗字の生産者が同じ畑を所有していたり、関係性も含めてややこしいことこの上ありません。今回はその中でも最も厄介な、グロ家にフォーカスして、現時点での実力や、その来歴までスッキリさせてしまいます。取り揃えたワインも素晴らしい物ばかり、さあ楽しみましょう!
まずは簡単にグロ一族の歴史を整理すると、1830年にアルフォンス・グロがドメーヌを創設。2代目がルイ・ギュスターブ、3代目がジュール、そして4代目のルイが現在のグロファミリーの広がりの礎となります。ルイ・グロには4人の子供がいて、1951年になくなったことにより、その畑が4分割されます。グロ一族はルイ・グロから派生した4つのドメーヌという事ですね。
ここから少しだけ話がややこしくなりますが、ルイ・グロの4人の子供(フランソワ、ジャン、コレット、ギュスターブ)の内、フランソワの畑は一人娘のアンヌが畑を引き継ぎアンヌ・グロに。最も有名で伝説的な名人ジャンの畑は3人の子供(ミシェル、ベルナール、アンヌ・フランソワーズ)に3分割され、それぞれミシェル・グロ、グロ・フレール・エ・スール、アンヌ=フランソワーズ・グロに。ルイ・グロの残る2人の子供コレットとギュスターブの畑は一括してグロ・フレール・エ・スールに渡りました。
それでは5代目ジャン・グロと6代目のアンヌ・グロ、ミシェル・グロ、グロ・フレール・エ・スール、アンヌ=フランソワーズ・グロの5人が造るワインの競演の始まりです。まずはグロ家の枠を超え、現在ブルゴーニュ最良の生産者アンヌ・グロの2008年エシェゾーからスタートです。区画はロアショス。果実味の強いアンヌ・グロのワインゆえ、酸味とミネラルが豊かな2008年は大成功した素晴らしいヴィンテージです。続いてジャン・グロの長男ミシェル・グロ所有の唯一のグランクリュ、クロ・ヴージョをご用意致します。1920年に取得した最上部グラン・モーペルテュイの一画。ヴィンテージは2006年です。続いて1860年に取得したグロ家の象徴、モノポールのクロ・デ・レアの1993年です。1995年に引退したジャン・グロ最晩年の作。なおジャン・グロの長男ミシェルはこの畑を分割させないため、リシュブールの相続を諦めたという逸話があります。
さて、後半は1882年に2代目ルイ・ギュスターブが購入したリシュブール4種の夢の共演です。類い稀なき素晴らしさが約束されているこの畑のワインは、どうぞ存分にお楽しみ下さい。その立地も最高です。特に1989年のジャン・グロは、本人の最盛期でかつ最高のヴィンテージ。これを逃したら今後出会うことは間違いなく極めて困難です。
当日はリシュブールの妖艶可憐な芳香に包まれて下さい。スタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。
〜10年後のお宝ワインを探して〜
2032年の宝箱
定員12名様
2018 Chambolle Musigny Les Cabottes(C.Tremblay)
2018 シャンボール・ミュジニー・レ・カボット(セシル・トランブレイ)
2018 Chambolle Musigny Les Fuees(J.F.Mugnier)
2018 シャンボール・ミュジニー・レ・フュエ(ジャック・フレデリック・ミュニレ)
2016 Echezeaux(H.Naudin-Ferrand)
2016 エシェゾー(アンリ・ノーダン・フェラン)
2014 Vosne Romanee Les Reas(Bizot)
2014 ヴォーヌ・ロマネ・レ・レア(ビゾ)
2014 Nuits Saint Georges Les Murgers(S.Cathiard)
2014 ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ミュルジェ(シルヴァン・カティアール)
2012 Chambertin Clos de Beze(P.Minot)
2012 シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ(ペロ・ミノ)
2011 Chambertin(D.Mortet)
2011 シャンベルタン(ドニ・モルテ)
2022年最初のワイン会は、「2032年の宝箱」と題して、10年後を見据えてお宝ワインを探す一日です。世代交代によって偉大なワインを造っているライジングスターが、10年後にお宝ワインになっているかを探っていきます。
まずは2018年セシル・トランブレのシャンボール・カボットからスタートします。近年葡萄が最も熟した最良のヴィンテージで、造り手は今をときめくスター生産者。女性であることから次世代のラルー・ビーズ・ルロワと言われています。アンリ・ジャイエに繋がる家系という家柄も注目されている所以でしょうか?フィネスに溢れエレガントなシャンボールらしさ満開のワインです。そしてシャンボールで比べるなら現在この人を置いて他にいません。シノワのミュジニーの8トップドメーヌのワイン会では最高評価のジャック・フレデリック・ミュニレが造るレ・フュエはプルミエ・クリュ最上の畑です。
続く2つのワインはビゾとその奥様のドメーヌです。奥様のクレール・ノーダンが造るエシェゾーは酸化防止剤を極力減らしたナチュールな造り。10年後にはすごい評価になっているかも知れません。そしてジャン・イヴ・ビゾは現在世界で最も人気がある生産者。誰もが想像できない程の衝撃的な値上がりをしています。近くビゾのエシェゾーはルーミエのミュジニー並みの値段になるかもしれません。アンリ・ジャイエと繋がりがあり、隣人でその教え子という来歴は、アンリ・ジャイエの偉大さを今更ながら痛感させられます。今回はそのビゾが造る小区画レ・レアをご用意致しました。
続くシルヴァン・カティアールは現在ブルゴーニュ最高の造り手と言っても誰からも文句の出ない生産者。現当主セバスチャンが引き継いだ2011年以降はさらに評価が上がり、ますますピュアで美しいワインへと進化しています。ワインの質で言うと現在ブルゴーニュで最高峰はこのドメーヌのワインです。今回ご用意したニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ミュルジェは樹齢70年超えで、ヴォーヌ・ロマネの優雅さとニュイ・サン・ジョルジュの濃厚さを併せ持つスタイル。そこに繊細さとピュアさが重なり合います。
最後の2つのワインはジュブレ・シャンベルタン村のスター生産者。1993年にドメーヌを引き継いだクリストフもアンリ・ジャイエの教え子です。最初の濃厚な造りが徐々に進化し、際立った完成度のワインになりました。その中でも2012年はこの生産者の最高傑作。ネゴスものですが、ペロ・ミノが造った全てのドメーヌ物より優れています。ほぼ完璧な球体はブルゴーニュワインの最高到達点と言う素晴らしい出来栄え。最後の王様シャンベルタンは、アルノーが継いでブルゴーニュ最上の美を体現したドメーヌです。まだまだ発展途上ですが、その素晴らしさは十分味わえます。その凝縮して外交的な性格は内面美のクロ・ド・ベーズと対照的。隣り合う畑から生まれる2つの世界をお楽しみください。
ブルゴーニュの将来性をも見極められる一日。スタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。