レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。
お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは
17:30
に抜栓します。
〜時の流れに身を委ね〜
移りゆく所有者
2019 Puligny Montrachet(de Montille)
2019 ピュリニー・モンラッシェ(ド・モンティーユ)
2009 Puligny Montrachet(Ch.de.Puligny Montrachet)
2009 ピュリニー・モンラッシェ(シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ)
2009 Gevreey Chambertin Les Cazetiers(Bruno Clair)
2009 ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ(ブリュノ・クレール)
1990 Gevreey Chambertin Les Cazetiers(L.Jadot)
1990 ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ(ルイ・ジャド)
2018 Bonne Mares(La Pousse D'or)
2018 ボンヌ・マール(ラ・プス・ドール)
1988 Bonne Mares(Moine Hudelot)
1988 ボンヌ・マール(モワンヌ・ユドロ)
2008 Romanee St.Vivant(Jean Jacques Confuron)
2008 ロマネ・サン・ヴィヴァン(ジャン・ジャック・コンフュロン)
1962 Romanee St.Vivant(Charles Noelllat)
1962 ロマネ・サン・ヴィヴァン(シャルル・ノエラ)
・買収の事例(ピュリニー・モンラッシェ)
2012年にド・モンティーユのエティエンヌが経営を任されていたシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェを買い取りました、2016年ヴィンテージをもって生産を終了し2017年からは、ド・モンティーユ のラベルで生産されております。
・契約上の事例(ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ)
ブリュノ・クレールは、現在レ・カズティエの畑を所有しています。この畑は元々祖父のクレール・ダユが所有していたもので、相続上の問題で1985年ルイ・ジャド社に売却しました、またクレール・ダユが所有していた1部の畑を長期栽培する契約もしました。2006年のルイ・ジャドとの契約終了後、ブリュノ・クレールは、この畑を再び所有することになりました。その為、現在ではルイ・ジャドは、レ・カズティエの畑の1部だけを所有しております。祖父のクレール・ダユの名声復活を目指し、大変熱心にワイン造りに打ち込み、今ではかつてのクレール・ダユを超えると言われています。レ・カズティエの畑は、クロ・サン・ジャックの畑の隣に位置し、ほぼシャンベルタンと同じ標高にあります。
・後継者がいない事例(ボンヌ・マール)
モワンヌ・ユドロは、シャンボール・ミュジニィ村に本拠地を構える由緒あるドメーヌでした、後継者がいない事を理由に2009年には全ての畑を売却しました。畑を買い取ったのはルロワ、ドルーアン・ラローズ、 ヴォルネーの名門、ラ・プス・ドールといった、優良生産者でした。今ではモワンヌ・ユドロのワインは伝説とまでささやかれています。ラ・プス・ドールは、モワンヌ・ユドロを買い取り、1級畑のグロゼイユ、フースロット、シャルム、レ・ザムルーズ、そして特級畑のボンヌ・マールを購入しました。
・相続上の事例(ロマネ・サン・ヴィヴァン)
シャルル・ノエラは、ワインの神様アンリ・ジャイエと比較されるほどの名ドメーヌでしたが、1988年にルロワに畑を売却、その一方で、シャルル・ノエラの畑を相続したドメーヌが2つ、シャルル・ノエラの系譜にあるアラン・ユドロ・ノエラとジャン・ジャック・コンフュロンです。コンフュロンの妻がシャルル・ノエラの孫娘にあたり、特級畑ロマネ・サン・ヴィヴァンの畑を相続しました。
所有者が時の流れで移り変わった、4つの事例のワインをご堪能ください。
どうぞスタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。
〜巨大ラグジュアリー企業の仁義なき戦い〜
グループ・アルテミス(フランソワ・ピノー)VS LVMH(ベルナール・アルノー)
2009 Jacquesson Ay Vauzelle Terme(Ay)
2009 ジャクソン・アイ・ヴォーゼル・テルム(シャンパーニュ・アイ)*2022~Group Artemis
2008 Krug(Reims)
2008 クリュッグ(シャンパーニュ・ランス)*1999~LVMH
2011 Chateau Grillet(N.Gachet)
2011 シャトー・グリエ(ヴァレ・デュ・ローヌ)*2011~Group Artemis
1985 Y de Chateau d'Yquem(Bordeaux)
1985 イグレック・ド・シャトー・ディケム(ボルドー)*1996~LVMH
2004 Clos de Tart(Mommessin)
2004 クロ・ド・タール(ブルゴーニュ・モレサンドニ)*2018~Group Artemis
1998 Clos des Lambray(Lambray)
1998 クロ・デ・ランブレ(ブルゴーニュ・モレサンドニ)*2014~LVMH
1983 Chateau Latour(Pauillac)
1983 シャトー・ラトゥール(ボルドー・ポイヤック)*1993~Group Artemis
1983 Chateau Cheval Blanc(Saint Emilion)
1983 シャトー・シュヴァル・ブラン(ボルドー・サンテミリオン)*1998~LVMH
第2弾は、『グループ・アルテミス(フランソワ・ピノー)VS LVMH(ベルナール・アルノー)』と題して、2023年度世界資産家ランキングで、イーロン・マスク氏の総資産1800億ドルを抜き、2110億ドルで世界首位となったベルナール・アルノー氏率いるLVMHグループと、400億ドルと世界では28位ながらフランス国内では3位に位置する、フランソワ・ピノー氏率いるグループ・アルテミスの巨大ラグジュアリー企業の仁義なき戦いに迫るワイン会です。フランスの遺産でもあるワインは、他国の企業や人物が取得するのに制限があるため、この2人のグループが今後のワインビジネスの中心になることは間違いありません。もちろん大枚叩いて購入するだけでなく、最良の醸造家を雇い、除草剤を排し有機栽培に移行するなど、ワインの質も向上させています。
まずはアルテミスグループが昨年末に購入したジャクソンと、シャンパーニュの5本に1本はLVMHブランドと言われる中、その最高峰に位置するクリュッグの対決からスタートです。ジャクソンからはピノ・ノワール100%、ドサージュゼロで造られるアイ村の単一畑ヴォーゼル・テルムの優良年2009年、対するクリュッグは近年最高のヴィンテージ2008年。200年以上の伝統を誇る名門ジャクソンでクリュッグ創業者のジョセフ・クリュッグが修行した事は有名で、姻戚関係にもあるという因縁の対決です。
続いて希少な白ワインを2種、アルテミスが所有するシャトー・グリエはコンドリューの中の最良区画で単独のアペラシオンを名乗る入手困難なもの。芳香豊かでヴィオニエ種で造られた最も繊細で洗練されたワインです。2011年は購入した最初の年で、この年すぐにヴィオディナミに移行した記念すべきヴィンテージ。対するイグレックは世界最高の貴腐ワイン、シャトー・ディケムが1959年から始めたキュヴェで、熟したソーヴィニヨン・ブランと貴腐菌がつき始めた頃に収穫したセミヨンから造られた、残糖のないイケム。40年近く経過し飲み頃に差し掛かっています。フランス5大白ワインと呼ばれる内の2つのワインの興味深い対決です。
続いてブルゴーニュからは、モレサンドニ村のモノポールにしてグランクリュのクロ・ド・タールとクロ・ド・ランブレの宿命のライバル対決です。それぞれベネディクト派とシトー派の修道僧により開墾された畑で、歴史も900年近くを誇り、隣り合っています。しかし出来るワインは強靭で堅牢、厳格なタイプと、しなやかで気品があり丸みのあるタイプと、全く対照的な2つのワインの対決。
最後はボルドー8大シャトーのラトゥールとシュヴァル・ブランの1983年もので締めていただきます。現在ボルドーで最も前衛的で革新的なラトゥールですが、2012年ヴィンテージ以降プリムール市場から撤退し、2018年には1級で初のビオロジックの認証を取得と話題に事欠きません。シュヴァル・ブランも2022年のサンテミリオン格付けから撤退と市場に衝撃を与えています。1983年は共に成功した年。40年の熟成を経た対決をお楽しみください。
勢いの止まることを知らない両者ですが、フランソワ・ピノーは、ドメーヌ・デュージェニー、シャトー・カロン・セギュール、カルフォルニアのアイズリー・ヴィンヤードなども所有し、ベルナール・アルノーはドン・ペリニヨン、ヴーヴ・クリコ、バンフィ、コルギンなどのオーナーでもあります。当日は、ワインの世界にも影響を与える億万長者のワインを味わいながら、ちょっとした未来図を想像し、楽しみませんか?